ボクが覚えているのは、

だれかが

ボクの名前かもしれないコトバを

口にしたときのことだけ・・・。

【ルゥ】

―――――ルゥ・・・。

これはボクの名前なのか分からない。

ボクのキオクにはこのコトバしか残ってなかったんだ。

ほかのことは・・・なんにもわからない。

『ボクはダレ?

『ボクはなんで一人なの?

『―――ルゥ・・・ってなに?

聞きたいことがたくさんあるんだ。

だけど、

ボクに答えをくれるひとはいないんだ。

ボクのまわりにはだれもいないんだ。

だれにも聞けない。

答えがかえってこないから。

それでも、

ボクは、ボクがだれなのか知りたいと思った。

ボクがなんなのか分かれば、ボクはそれでいい。

答えがかえってくるんだから。

『ルゥ』の正体を知りたい。

どうして『ルゥ』がボクのキオクの中にあるのか分かれば、

ボクが分かると思うから。

だから、

ボクはだれもいないこの場所から離れたんだ。

答えをさがしに・・・。

頂きもの    第1章(1)


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