産声




闇にはばたきが木霊する


水面に広がる、いくつもの円と共に


光のない世界に、自ら光を放って輝く、白銀の淡い翼


胸に抱き締める、渇望と記憶


体の中に浮かぶ、そのうっすらとしたもやを確かめ


羽ばたきは、木霊する


先に翔びたった、あの美しい音色を追うように


後に目覚める、幾つもの響きを待つように


自らを守っていた、暖かな海から


自らの意思で、旅立つ


次にまた出会うのは、悠久のときの後だろうか



濡れた翼は乾き、輝き


さぁ飛び立つ準備はできた


浮いた体


水面から足先が離れたそのとき、私はもう一度目覚める


記憶を確かめるため、渇望を満たすため


もやを土台にし、色々なものをその上に積み重ねる為に


さあ私は、歩き出す・・・光と、影と、心の、せかいへ。















〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

後書き



 ネサフをしていてなんとなくできたシリーズ(笑)です。
 なんかこう、生まれる前の世界でのお話、と言いましょうか。
 こんな感じじゃないかな、というのを、少し現実を交えて書いてみました。
 翼は命、目覚めは赤ん坊側から見た妊娠と出産。

 私は、宗教的な死後の世界だとか、輪廻転生だとかっていうことは、信じる信じない以前に全然知らないので、それは関係ないのですが、なんとなく、生まれる前の「魂」の居場所が、存在してればこんな感じかな、なんて思うことがあります。
 ただ、ホント現実世界の話を少し混ぜちゃったんで、完全にその世界のお話とは言えないし、精神的な話、と思ってもらったほうがいいかと思うのですが・・・。



06,11,22, 月草 春輝




Back
2style.net